検査項目
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尿素窒素
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●検査の目的 |
腎臓が十分働いているかどうかを調べる検査です。尿素窒素とは、血液のなかの尿素に含まれる窒素成分のことで、蛋白質が利用された後にできる残りかすです。通常は腎臓でろ過されて尿中へ排出されますが、腎臓の働きが低下すると、ろ過しきれない分が血液のなかに残ります。つまり、尿素窒素の数値が高くなるほど、腎臓の機能が低下していることを表しています。腎臓の機能を見る場合には、この尿素窒素の値だけでなく、尿に蛋白が出ているかどうかの検査の結果も合わせて判断します。両方に異常が見られる場合は要注意です。 |
●基準値 |
1デシリットルの血液のなかに7〜23ミリグラム程度が正常。ただし、高蛋白食を多く摂ったり、妊娠、運動などの生理的な影響によっても数値が変動します。また、年齢や性別によっても差があり、男性の方がやや高めで、年齢とともに増加する傾向があります。 |
●異常値の場合に考えられる主な疾患 |
基準値より高い場合は、腎炎などの腎機能障害、尿毒症、腎血流量の減少、消化管出血など。低い場合には肝硬変、重症の肝不全、妊娠、慢性の低栄養状態などが考えられます。 |
●受診時または検査時の注意点 |
腎臓も肝臓と同じように異常があっても自覚症状はほとんどありません。検査値に異常があれば食生活の見直しなどを心がけましょう。 |