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などの特徴的な症状がある前駆痛や体の片側に帯状に出る「帯状疱疹」賢く知って 正しく対処!病気とけんさ▼前ぶれ(前駆痛)がある▼症状は体の片側だけに出る帯状疱疹は、水ぶくれ(水疱)が帯状に現れる病気です。この病気がやっかいなのは、皮膚の状態が元に戻っても痛みだけが長く続く場合や、まれに命にかかわる合併症を引き起こすことです。帯状疱疹は、過去に水ぼうそう(水痘)にかかったことのある人に起こります。国立感染症研究所のデータによれば、日本人の成人の約9割が水ぼうそうを経験しているため、ほとんどの人が帯状疱疹になる危険性があります。水ぼうそうの原因となるウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス=VZウイルス)は、水ぼうそうが治ってもすべてが死滅するわけではなく、生き残った一部のウイルスは体内に潜伏し続けます。そのウイルスが加齢や過労、ストレス、病気などから起こる免疫力の低下によって再活性化すると、帯状疱疹が引き起こされます(4ページ、図表1)。帯状疱疹の症状には、次のような特徴があります。帯状疱疹はいきなり発疹が出るわけではなく、まず、ピリピリと刺すような痛みが現れます。痛みではなく、皮膚に違和感を感じるだけの人もいます。症状が現れるのは、多くの場合、体の3■ LABO – 2023.04「帯状疱疹」といえば、痛みや赤いポツポツ、水ぶくれが出るけれど、一度かかったら再発しないといった認識をもっている方が大半ではないでしょうか。ところが、帯状疱疹になると発疹が消えたあとも痛みが続く後遺症や顔面麻痺などの合併症に悩まされる場合がありますし、高齢者などの免疫力が低下した人では再発することもあります。実は、近年、この帯状疱疹の患者数が増加しており、コロナ禍でさらに増えるのではないかと懸念されているのです。病気についての正しい知識を得ておくことが、帯状疱疹の発症や重症化を防ぐ近道といえるでしょう。原因は水ぼうそうのウイルス早期治療で合併症を防ぐ

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