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誕生以来80年以上、変わらぬ味で全国の駅弁ファンの支持を受け続ける「元祖森名物いかめし」。製造・販売しているのは、北海道の南部、函館本線森駅の駅前に本社を構える「株式会社いかめし阿部商店」です。1903年(明治36年)、森駅開業と同時に駅構内営業の認可を得て阿部旅館内に阿部弁当部を発足し、駅弁事業をスタートさせました。「元祖森名物いかめし」が誕生したのは1941年(昭和16年)。初代社長の阿部恵三男氏の妻静子さんが、当時豊漁だったスルメイカを活用して開発しました。代々受け継がれる秘伝のタレと柔らかなイカの食感が人気の秘密です。1960年代ごろから百貨店の物産展に出展し、全国的な人気商品になりました。2020年に阿部商店を受け継いだ3代目の今井麻椰社長は、先代からの理念である「現場主義」を貫きながら独自のPR活動やオンライン販売など、変わらぬ味を守りつつ新たな試みを展開しています。「元祖森名物いかめし」は、森駅構内や駅前の店舗などで販売するほか、夏場には森駅のホームで立ち売りも行われています(期間限定)。を開始。全国の百貨店やスーパー、駅弁催事などへの出店も多く、売り上げはつねにトップクラスです。られる“シンプルだけど奥深い”味が好評で、何度食べてもまた食べたくなる日本の定番駅弁です。2016年からは真空パックでの販売スルメイカ、米、醤油、ザラメでつく変わらぬ味を守り続ける「元祖森名物いかめし」※協力=一般社団法人日本鉄道構内営業中央会▶ ●本誌の文書、写真、図版等の無断転載・複製を禁じます。転載・複製をご希望の場合は本協会までご連絡ください。りんしょう犬さんスタンプ購入サイト*価格はいずれも税込創業当時の味を守り続けている「元祖 森名物 いかめし」(880円)。イカ2杯の中にモチモチ食感のご飯がぎっしり詰まっていて、ご飯が入っていない耳の部分はイカを十分に堪能できる。「いかめし」が2~3杯入った「いかめしレトルト」(1,188円)。真空パックのレトルトタイプは保存食にもおすすめ。「いかめし」ができるまで シンプルだからこそ難しい 「元祖 森名物 いかめし」の製造工程はいたってシンプルです。イカをきれいに洗って、生米(うるち米ともち米の混合)をイカの胴体に詰め、爪楊枝でとめます。これを大鍋に入れ、火力の強い3連ガスバーナーを使用して強火で一気にボイルし、秘伝のタレに入れて味つけをしたらでき上がり。仕上げは、折箱に詰めておなじみの赤い掛け紙で包装して駅弁の完成です。作り方はシンプルですが、煮ると半分ぐらいに縮んでしまうイカの特性や、温度、湿度などを考え、醤油やザラメの量を調整。「いかめし」の味は職人の腕にかかっているのです。 全国の駅弁の催事などで実演販売をしていますので、職人たちの手さばきを見てください。できたてほやほやの「いかめし」を箱詰めしたら完成!〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋2階電話(03)5805-5250(代表) FAX(03)5805-5252毎月1日発行  1部85円(発行部数36,500部)みんなどんどん使ってネ森駅食べて旅する!もう一口!Information医食同源 北海道 「元祖 森名物 いかめし」他

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