Labo_No.560_re
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八丁味噌に代表される豆味噌は愛知県の食で欠かせない調味料で、濃厚なコクと酸味、独特の渋みを感じさせる味わいが特徴です。豆味噌文化は愛知県の暮らしに色濃く根づき、さまざまな味噌料理が楽しめます。「味噌煮込みうどん」、「味噌おでん」、「味噌カツ」、「味噌田楽」は県内に限らず広く知られていますが、夏に食べる味噌料理としての代表が「酢味噌そうめん」です。愛知県では酢を中心にした豊かな醸造文化も育まれています。歴史的には、半田市にある酒造元で手頃な価格の粕酢(酒粕を原料とする酢)がつくれるようになり、その半田市近くの碧南市や安城市では昔からそうめんが食されていたことで、「酢味噌そうめん」として根づいていったと考えられています。なり、かつさっぱりと食べられるのが「酢味噌そうめん」。豆味噌はほかの味噌よりタンパク質やグルタミン酸が豊富で、うま味をしっかり味わえます。でも手に入る材料で、それぞれの家庭の味に薬味を添えて手軽につくるのがこのそうめんの特徴です。夏野菜に、ゴマやおろしショウガ、大葉などの薬味を加えれば、見栄えがよく、栄養バランスもぐっと高まります。豆味噌に酢が加わることでまろやかに特別な材料を準備することなく、どこ地元の味・豆味噌でつくる「酢味噌そうめん」さまる様郷 土 料 理をもう一 品 !薬味がなくても食べごたえ十分の「酢味噌そうめん」 戦中戦後の食糧難の時代に、比較的簡単に手に入るサツマイモと小麦粉を使ってつくられたのが「鬼まんじゅう」。角切りにしたサツマイモの角がゴツゴツ見えが、鬼のツノや金棒を連想させるということからこの名がついたようです。地域によっては「芋ういろ」、「芋まんじゅう」などと呼ばれています。水っぽくうま味がない「護国芋」をいかにおいしく食べるかという工夫から誕生したという説もあるまんじゅうは、いまや地元を代表する大切な一品です! 大葉(青 ジソ)愛知県は全国一の大葉生産量を誇り、全国シェアは6割以上。なかでも豊橋市は一大生産地で、4月12 日は「豊橋“つまもの”の日」として記念日登録されています。さっぱりとした後味は、天ぷら、パスタ、佃煮などどんな料理とも相性抜群。鮮やかな緑は刺身の “ つま”としても大活躍の、食卓を彩る名脇役です。▶りんしょう犬さんスタンプ購入サイト出典:農林水産省「うちの郷土料理」  画像提供元:あいちの郷土料理レシピ50選 参考資料:『ポプラディア情報館 郷土料理』「鬼まんじゅう」は重量感があり腹もちがよいのが特徴ど ん ど ん●本誌の文書、写真、図版等の無断転載・複製を禁じます。転載・複製をご希望の場合は本協会までご連絡ください。医 食 同 源みんな使ってネ〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋2階電話(03)5805-5250(代表) FAX(03)5805-5252毎月1日発行  1部85円(発行部数36,500部)次世代に伝えたい!子どもも大好き「鬼まんじゅう」酢味噌そうめん愛知県・・Memo・・郷土料理麺

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