会長ご挨拶

臨床検査業界の
未来を創造する協会運営を行い
これからも国民医療を支えて参ります
一般社団法人 日本衛生検査所協会
会長 久川 芳三
この度、令和8年・9年度の日本衛生検査所協会会長の大任を拝すことになりました。引き続き、次代の衛生検査所、そして臨床検査業界を創造していくための協会運営を行ってまいります。
現在、臨床検査を取り巻く状況は加速度的に厳しさを増し、多くの課題があります。人材不足は集荷部門だけではなく検査現場の臨床検査技師にまで広がり、器材・試薬や燃料などの価格高騰は、会員各社の経営にも大きな影響を与えています。また、当協会も協力した令和5年度の厚生労働科学研究「衛生検査所等の適切な登録基準の確立のための研究」で具体的提言のなされた、帳票類記載内容の見直し、登録検査分野数や業務に適した検査室面積や人員の緩和などの推進、医療デジタルトランスフォーメーションにおける標準型電子カルテの対応、ゲノム医療でのLDTの取扱い、そして令和6年1月1日に発生した能登半島地震が明らかにした大規模災害対策、災害時の集荷体制の整備などがありますが、いずれもその道のりは容易ではありません。
しかし我々には、国民医療を支える社会的責任があります。日衛協は創立以来、国民医療を支えるという決意と使命をもって様々な事業を推進してきました。「検査精度の維持・向上こそが登録衛生検査所の生命線である」という理念に基づき、根幹である「精度管理」、そしてそれを守る人材を育てる教育を重点事業として推進してきました。それは臨床検査が、医師が日常臨床において行う的確な診断や病態の把握においても必要不可欠な分野であり、衛生検査所は正確な検査結果を臨床や依頼元にお届けして、各地域の医療に貢献する役割を担っているからです。創立50周年を超え、あらためて本理念に立ち返り、国民医療を支える衛生検査所の存在意義、国民医療を支えていく決意と使命を、これからの臨床検査を担う新しい世代とともに紡いで参ります。
この使命の重要性を突き付けた新型コロナウイルス感染症に対して、当協会では発生当初より、厚生労働省等からの協力要請に基づき、行政検査では1日20万件を超える検査受託体制を構築いたしました。当協会は、新興感染症に対する備えを怠ることなく、これまでに培われた経験、取り組みを活かして参ります。
臨床検査は、日常臨床において医師が行う的確な診断、治療、経過観察、そして予防医学の健診においても必要不可欠な分野となりました。検体検査の多くが衛生検査所で実施され、国民医療を支える存在として評価を頂いております。
これからも、当協会は、医療に欠かすことができない検体検査を業とする衛生検査所の団体として、会員相互が協同し、関係団体との緊密な連携のもと、国民医療を支えていく決意と使命感をもって真摯に責務を果たして参ります。
引き続き、ご支援、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
令和8年5月